浜離宮恩賜庭園
都心のコスモスの向こうにはビル

2002年8月29日から9月8日までは夜もライトアップされて一般公開され、8月30日、9月6日、7日には秋桜コンサートが17:30〜18:30の予定で行われるのだとか。
Cosも行きたいけれど難しいだろうなぁ・・・


浜離宮の入口はいかにも大名屋敷跡という感じだ 2002年8月、夏休みの終わりに東京の新橋にほど近い浜離宮恩賜庭園に行ってきた。

 2,3日前の新聞に浜離宮の黄花コスモスが今満開だとでていたのだ。黄花コスモスはどちらかというとマリーゴールドに似た感じがしていて、今ひとつ「コスモス」というのにはためらいがあるのだが、たまにはそういうのもまぁいいか・・・と。

 浜離宮は東京で唯一海の水が流れ込んでいる潮入池のある庭園で、「江戸時代の代表的な大名庭園で、回遊式潮入築山泉水庭園」なのだそうだ。(ぐるっと一周できて、海の水が入り込んでいて、山が築いてあって、泉がある庭園という意味だろうか・・・)

 Cosは学生の頃,こうした庭園を散歩するのが好きで,ここも散歩しに来たことがある。そのころは確か、コスモスはなかったと思う。(他の花ならば、気にしなかったかも知れないけれど、子どもの頃からコスモスは自分の花のように感じていたから、コスモスがあれば知らないはずはないのだ)

だから、この入口にも見覚えがなくて、「こんなだったかなぁ」「いわゆる庭園だから、コスモスがあってもほんのちょっとだけ何じゃないだろうか」なんて心配しながら300円の入場料を払って中へ入っていった。

 中へ入ってみると「30万本のコスモス→」と書かれた看板がある。30万本と聞くとかなりありそうだが・・・

満開の黄花コスモス 入口からは行ってすぐのところに「300年の松」という大きな松の木がある。いかにも江戸時代から続いている庭園らしい手入れの行き届いた松の木だ。こんなところにコスモスはちょっと場違いなんじゃないだろうかなどと思いながら看板にしたがって両側に木の生い茂った道を進んでいくと、内堀に架かった橋の向こう側に突然コスモス畑が広がった。

 新聞に書いてあったとおり、右手の方には一面満開の黄花コスモス、Cosの好きなふつうのコスモスとはちょっと違うけれど、一面に咲いているとやっぱり壮観。

マリーゴールドの花や葉っぱによく似ているけれど、そのむせ返るようなにおいはマリーゴールドともコスモスともちょっと違うような気がする。

 満開の花の蜜を求めて、蜂やアゲハチョウがたくさん飛んできている。


これだけ見るとマリーゴールドそっくり アゲハチョウはなかなかじっとしてくれなくて、うまく写真に撮れなかった ハチはじっくりと一つの花を堪能しているので、すぐそばまで行っても逃げない
マリーゴールドに似た感じの花と葉 ちょっと遠いけれどアゲハチョウがやってきた 人のいるのにも気づかずにハチが


 そして、この黄花コスモスの通路を挟んだ反対側にはまだ満開にはほど遠いけれど、ふつうのコスモスも咲いていた。

ふつうのコスモスも咲いていた
向こうで咲いているのは黄花コスモス。黄花コスモスに圧倒されてはいるものの、コスモスも元気に咲いていた。

 まだ時期が早いので、花も少ないし蝶やハチもこないし、コスモスの花の香りもほとんどない。ただ、本数としては黄花コスモスよりも多いのではないかと思えるほどたくさんあった。

この花が満開になるときには、きっときれいだろうなぁ・・・

 こうやってみてみるとやはりコスモスはこっちの方がずっといい。しなやかな葉と優しい花。それにも関わらず持ち続けている強さがCosは好きなのだ。

まだ満開にはほど遠いし、くりはま花の国や立川の昭和記念公園のコスモスに比べるとずっと数も少ないけれど、銀座からもほど近いここで(今のところは)黄花コスモスに圧倒されながらも咲き続けているコスモスを見るとなんだか応援したくなってしまった。

 Cosのうちからはちょっと遠いけれど、都心のコスモス・・・夜の秋桜コンサートというのもとてもうらやましい、都心ならではのイベントだ。


水上バスの乗り場 コスモスを堪能した後はぐるっと庭園の中を一周することにする。コスモスを通り過ぎるとそこには水上バスの乗り場があった。浅草と日の出桟橋をつなぐ水上バスが1時間に1本程度でているようだ。時間に余裕があったら、ここから浅草へ行くのもまたそれはそれで優雅な気がする。

そのほかにも一日に1便ずつ葛西臨海公園などへもでているようだ。

浅草 → コスモス → 銀座というコースもいいなぁ・・・

そういえば、今回も入口のあたりに何台か観光バスが止まっていた。観光バスで来てる人たちもいるからかなり人が多かったのかな?


水上バスの乗り場から海にそってずっと歩いていくと向こうから来た人が「水上バスから降りてきたんですか?」と尋ねる。「いいえ」と否定してからしばらくすると、海の上を水上バスが追い越していく。

浜離宮の外はいかにも「今」という景色が海の向こうに広がるのだが、その左側には江戸時代からの景色が広がり、

汚い水の色はしていても右の写真の潮入の池では海の魚たち(じゃないのかな?)が群をなして泳いでいる、のどかな景色の江戸時代からの庭園が広がっている。

そしてその向こうにはビルが建ち並び・・・あの向こう側が新橋や銀座で人がたくさんいて、車がたくさん走っていて、時の流れ方がこことは違うのだ。

この写真の右手の木々の向こう側にコスモス畑はあるのだが、明治時代に日本にやってきたというコスモスは、ちょっとこの景色には似合わないかも知れない。

だが、よく見てみるとここの灯籠の中にはこんなコスモスの絵のついたものもあった。

こうやって一輪だけのコスモスだと、どんな景色にもマッチするような気がするのだが、どうだろうか?

もしかしたら、Cosの好きなコスモスは本当はあんな風に「コスモス畑」に咲いているコスモスではなく、一輪だけ、どこかから種がこぼれてきて咲いているコスモスが好きなのかも知れない。

他の雑草と一緒に今にも負けてしまいそうになりながら、それでも咲いているのが好きなのかも知れないな。


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